昔々第28回
FC会報誌「C.K.Press」(1997年~)でインタビュー掲載したものを、 月に1度連載します。
ノンフィクションでお届けしています。
チャックさんが常日頃「ビートルズは聴くのは簡単、やるのは大変」と言っていましたが、どうにも毎日満員と言う店内を見れば若い新メンバーは勘違いしてしまっていたのでしょう。さあこの後の悩みも尋常ではなかったようです。
お店は順調に3年ほど過ぎた頃にはチャックさん以外のメンバーはマンネリの毎日だったようですが大丈夫だったのですか?「ん、まあマンネリでも実力のあるメンバーだったので少しずつ注意をしながらレパートリーを増やしていったんだけどね。」だけどねって、何か含みがありますね。「そうね、僕自身はとても満足のいく演奏は出来ていなかったってとこかな」。そうは言ってもあれだけ世界中から取材があったり、日本のTVには全局出演したり、更に六本木CAVERN CLUBは有名になったじゃないですか。ところで新メンバーは3年も経てば立派にやっているんでしょ?「それが僕が思うプロの演奏と言うのとはいつまで経ってもかけ離れていて、どうしたら良いんだろうと悩んでいたんだよ」。でも結構新メンバーを盛り立てて彼も人気が出てたじゃないですか。「それがかえって努力に繋がらなかった要因でもあるのかな。」どういうことですか?「まあ彼の情熱に負けて雇ってしまった僕だけど、彼を雇った時には既にいつも満員の人気店になってたのに彼はこのLadyBugの人気は自分のお陰なんて気分だったのかなあ。ステージ上では生き生きしてたのは確かだった」。でもチャックさんは悩んでいたんですよね?「もちろん彼を音楽的に一人前にするという、自分に課した課題があったからね。周りの反対を押し切って雇ったんだからそれはやらなきゃね。でもどうにも上手く行かなくって、最初はリンゴ(城間)に相談してみたんだけど答えは『若いのに最初から良いギャラを貰って人気店でやってるからね。』ってそのギャラを決めてたのは僕だけどさ。でも解決の答えではなくて悩み続け、僕の顔は赤く腫れあがって真っすぐ見ていても自分のほっぺが見えてしまうくらいだった。そんな時に船橋のパール地下街オープンのイベントに呼ばれてね。当時の事務所の女社長がファンデーションを塗って出ろって.」えーっそんなに赤ら顔だったんですか?「そーなんだよ。でね、そんな時期、六本木に来てくれていた医師が心配してくれて、閉店した時間に看護婦さんを連れて来てくれて検査してくれるといって血液を採取して、1か月後位に結果がでるからと。」で、どーだったんですか?「まず第一声はコレステロールが全然ないから風邪に気を付けてって。」そこじゃなくて赤ら顔の件は?大丈夫なんですか?「何を言われたっていうと、ストレスだから気楽にやれって」えーっそれだけですか?そりゃあお店の看板として矢面に立ち、新メンバーの面倒もあるから当然ストレスも溜まるでしょう。でもやはりその診断では解決にはなりませんよね?
ついに占いに頼る。この俺がだよ!
何事も自分の力で解決してきたチャックさんが、よもやの占い頼り。相当尋常ではありません。どうしてそこに至ったんですか?「それはね、よく来店してくれていた和田浩太郎さん(美容研究家で、あの御巣鷹山の日航機墜落事故で亡くなられた)が日ごろから心配してくれて、僕が腱鞘炎で辛かった時も控室で整体をしてくれたり、体の異変を感じてくれてたんだよね。で、お客さんなので中身は言えないけど悩んでいるという事を言ったら、知り合いで複数の占いを研究し、独自の占いを開発した人がいると紹介してくれたんだよ。」なるほど、しかしどんだけ悩んでいたんですか。以前心配してくれたお医者さんや今回の和田さん以外はそんなこと全く分からず楽しんでいましたよ。「そりゃあこちとら誰が何と言おうがプロですからね。そんな悩みをお客さんに押し付けるわけには行かないでしょうが。」もちろんチャックさんがプロだという事は誰も異存はないと思いますが。
そんなこんなで和田さんが設定してくれて、仕事の合間、つまり35分間の休憩時間に近くの喫茶店でお話を聞きに行ったのだそうです。今までの経過を話し、生年月日などチャックさんと新メンバーの情報を伝えてお話しを聞いたそうです。そんでどんなお話を聞いたんですか?「まずは、私チャック近藤は芸術系には優れているなんて、てへ。そんで新メンバーは残念ながら向いていないと。更に『彼はマネージャーにしたら成功しますよ』だって。何となくにわかに納得しちまった。」その後。その占い師さんがステージを観てみたいと言うのでお店へ行ってLadyBugのステージを観たそうで、感想は『この感じでやれば新メンバーも花開いてますね』だそうです。そう言われちゃーチャックさんもこのまま頑張るしかないですよね。でも新メンバーはチャックさんの計らいとか他のメンバーの力があって自分が活かされているという事には気が付かないのでしょうかね。「それはこの先もずーっとなかったようだね」。でもそれでよくLadyBugが認められ、お店が繁盛したもんですね。あ、いや失礼。
悩みは音楽的なことだけでは、、、、
そしてチャックさん曰く厄介な事があるのだそうで、それはチャックさんに重く圧し掛かったのだそうです。
新メンバーは前に述べたように、自分はスターだぜってなもんで目下の従業員には兄貴ぶったり、同い年の店長には店頭で呼び捨てにしたり、若い女性の尻を触ってビンタを食らったり、やんちゃのし放題だったそうでチャックさんは「店内でLadyBugの一番の下っ端が店長を呼び捨てにするのをやめろ」と注意したのだそうですが治らなかったのだそうです。でも厄介な事と言うのはそんなことではないのです。
と言うのは、時々九州は福岡から来店してくれる新メンバーのご両親だそうで、チャックさん曰く「とっても良いご両親」でチャックさんに会うたびに深くお辞儀をして「これからもよろしくお願いします。チャックさんは東京の父です。」って。そんな歳ではありませんが、やんちゃな一人息子をどーぞよろしくってことですね。何となく厄介さが分かってきたような気がします。「そんなこと言われてごらんよ、簡単にクビになんか出来ないでしょう。まあ僕としても、このLadyBugのスタイルである役割を決めていないプレイに慣れてきた新メンバーなもんで、なかなか踏み切れなかったという反省もあるけどね」う~んジレンマですね。「分かってくれる?」分かりますよ。こんな頃だったかなア珍しく自分で歌詞を書いて曲を作ったのは。「わらってくれてもいいんだぜ、ってな曲だけどね。
こんな感情のまま進んでいくLadyBug。毎日の忙しさから流してしまっているチャックさん。まだまだ悩みは続くようです。何とか楽しい方向へと色々イベントを考えるチャックさんですが、更に飛んでもないことがこの先に待ち構えているんだそうで。果たしてどんな飛んでもないことなんでしょう。次回もおっ楽しみに~!